「経営人事改革の視点」 2015年4月号 4月にあたり、新入社員の皆さんへ

働く人の数

新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。

晴れて社会人になって、大変緊張していることと思いますが、職業人生は長いので、焦らず地道な取り組みを行ってください。

さて、日本における総人口は約1億7千万人ですが、働く人(就労者)はそのうち約半分の6,322万人です。自営業者や家族従業員を除く雇用される者は5,595万人です。雇用される者から役員を除き、それを雇用形態に分けると、いわゆる正社員が3,277万人、非正規社員が1,974万人となり、非正規社員が役員を除く雇用者の約4割を占めるという実態があります。正規非正規の問題は別として、現代の日本において、仕事をする人の大部分は雇われて働く人だということです。公務員も一定数いますが、多くの人は民間企業で雇われて働いています。

自由主義社会

いま私たちが暮らしているのは、自由主義と呼ばれる社会です。そこでは、企業が自由な競争環境の中出、商品・サービスを競い合って発展していく社会です。その競い合いの主体は企業であり、企業で働くことはその割合からしても、社会の成り立ちからしても、「働くスタイルの一般形」と言って過言ではありません。

つまり働いて企業に貢献していくということは、社会の発展に貢献していくということです。そして企業で貢献するためには、成長し能力を向上させなければなりません。

成長には2通りの意味があります。一つは、業務遂行に求められる専門知識や技能などの職務遂行能力です。もう一つは、コミュニケーション能力やリーダーシップなどのいわば「基礎的な人間力」です。企業で働くことは、職務遂行能力に限らず、全人格的に成長することにつながるのです。

入社後に学ぶべきこと

入社後に学ぶべきことは、まず社会人としての基本的な振るまいです。あいさつをきちんと行うこと、身の回りを整理整頓すること、ルールを守ること、などです。これらは社会人基礎力ということもできます。そうしたことができないと、働く内容まで入っていけない可能性があるので、まずはこうした振るまいができるように努力することです。

また、仕事は個人的な行動ではなく職務行動なので、「仕事の組み立てにおいて」物事を進めて行かなければなりません。簡単に言うと、PDCAサイクルを回していくことです。Plan:計画→Do:実行→Check:評価→Act:改善のサイクルです。言われたことを断片的に実行すれば良いのではありません。

早い段階から、リーダーシップについて学ぶことも重要です。リーダーシップとは、率先して人に働きかけて物事を推進していく能力のことですが、仕事には社内、社外を含めて様々な人が関わっており、そうした人々を動かしていかないと物事は進みません。

ただし、新入社員がいきなりリーダーシップを発揮するのは難しいと思われますので、まずはフォロワーとしてリーダーに従い、リーダーをサポートすることを学ぶことです。そうすることで、リーダーシップの発揮のされ方、あるいはそれが不十分であって物事がうまく進まないことなどについて実地で学ぶことができます。優れたフォロワーが優れたリーダーになることが多く、織田信長のフォロワーであった豊臣秀吉はその良い例です。

まずはフォロワーとしての役割を果たすことを目指してください。

楽しんで取り組むこと

しかし、あまり深刻になる必要はありません。働くことは辛い面もありますが、本来は楽しいことです。仕事には色々な喜びがついて来ます。

技術を学んで一人前になる喜び、仲間とともに目標を達成する喜び、お客様に喜んでいただく喜び、役割が大きくなって給料が高くなる喜び、成長して自己実現する喜び、などです。先は長いです。焦らずじっくりと取り組んでください。

以上