「経営人事改革の視点」 2017年1月号 あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

特別な節目

さて、何事につけても、節目というものはとても大切です。特に新年は、日本においては重要な節目の一つと考えられ、企業として初詣を行うなど、特別な機会だからこその行動が取られたりします。この機をとらえて、新年においてしかできないこと、新年に行って効果的なことを実行するべきです。

新年を迎えて新たな気持ちになっている状況においては、普段ならあまり心に届かない事柄も抵抗なく入ってくる可能性があります。例えば、企業が持つ経営理念や将来ビジョンなどはそうしたテーマです。今一度、企業が大事にしている価値観や実現したい姿、社会の中で果たす役割、そしてこの1年で実現したいことなどについて、経営者があらためて自身の言葉で「短く語る」ことが効果的です。長くなってはいけません。短く表現することで、メッセージは心に届き、心に残ります。

経営計画発表会を行っている企業の場合は、企業の理念や将来のビジョンを確認する貴重な機会を既に持てているわけですが、そうした企業においても、やはり特別な雰囲気にある新年において、そうした事柄を確認するのは意味のあることです。普段であれば聞き流されてしまうような内容も、新年の新鮮な気持ちで聞けば、素直に入ってくる可能性があります。

人材のケア

人材のケアも新年において行うべきことの一つです。特に4月入社の新入社員に対しては、それが重要な意味を持ちます。

新入社員が入社してから、新年を迎えた段階で既に9か月が経過し、やがて1年になります。入社当初は各種研修を受けたはずですが、その後はそれぞれ現場に配属され、指導を受けながら実務を行っているはずです。入社時の期待感やモチベーションが保たれているか、大きな幻滅や自身に対する限界を感じていないかを会社は確認することが必要です。新入社員自身、1年をある種の節目ととらえることは当然の感覚で、その頃に離職に至るケースはめずらしくありません。1年経過後というのは、そうした意味でリスキーな時期なのです。

新入社員のケア、具体的には個別の面談ですが時間的には20〜30分程度あれば足りると思われます。重要なことは、応募・選考時、入社時にテーマに上ったような内容について、もう一度話し合うことです。

応募・選考時、あるいは入社時には、企業理念や将来ビジョンなどを丁寧に説明するケースが多いと思われますが、入社後、現場に配属されてからはそんな話はどこへやら、といった状況になりがちです。新入社員にとってみれば、あの話は何だったのか、という気持ちになってしまいます。

新入社員のキャリアについても、会社にすれば忘れたわけではないけれど、1年も経っていないので、まだそれについて振り返ったり、展望したりする段階ではないと思いがちです。しかし当人にとってはそうではありません。1年近くも経過して、自身のキャリア開発について、会社が全くノーアクションであるとすれば、そのことについて関心が持たれていないと思えてしまいます。

面談では、この1年においてどんなことが身についたのか、これからの1年、どのようなことをやっていきたいのか、職場に対する不満はないか等について話を聞きます。

誰が面談を行うかですが、通常人事評価にかかる面談は現場の直属上司が行います。しかし、新入社員の1年目、2年目くらいまでは、応募・入社時に対応した人間(人事部門、役員など)もそうした機会を設けるべきです。そのことで、応募・入社時に始まった自身のキャリアパス、成長ストーリーが現実の話としてつながっていくことになるからです。

これらの取り組みは一例に過ぎませんが、新年においては、特別な節目にしかできないこと、そのときに行うと効果的なことに取り組むことをおすすめします。

以上